チダタカシ

アオの矛盾 – チダタカシ

その時 カーテンが揺れて 花瓶を倒した
こぼれた水が 映した 歪む世界を

蒼く 沈黙の空 何も教えてくれなくていい
矛盾や 嘘と並んで ただそばにあるだけで
ちっぽけな生命 捧げたくなる

その時 雲の上で 崩れそうな闇に
僕らは 気付かず 笑ってたんだ

碧く 静寂の空 泣き出したくなる高揚感
自分が 何者なのか 何をするべきなのか
そんなことは どうだっていい

蒼く 沈黙の空 何も教えてくれなくていい
矛盾や 嘘と並んで ただそばにあるだけでいい
そこには キレイな何かが 見えるかどうか
試されてる たぶんそうだろう

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風町電車 – チダタカシ

夢の中 君が言った 「春だね…」って 僕は目覚めて何となく そわそわする椅子も ニュースも 牛乳も 早過ぎた朝に ちょっと 孤独漂わせ 音を立てる君のいない 不

キズナノキ – チダタカシ

僕らは出会った 出会うために渇ききった心の 大地で僕は土を掘り 君は種を蒔きそして天を仰ぐ なんてちっぽけな 存在だ肌寒い風 が僕らの 息吹いた 芽を枯らして 

京祭り – チダタカシ

迷ひ込んだ 花小路(こうじ)に炎(も)ゆる山の端(は) 碧(あお)く浴衣(ゆかた)の君は 石畳(いしだたみ)に立ちのぼりゆく 陽炎(かげろう)人と夢が逢ひ 儚(

虹のオモイデ – チダタカシ

胸の奥から 引っぱり出した虹のオモイデが 夜明けの空色を複雑にして困る前触れもなく 現れた君となすすべもなく いざ混沌(カオス)の中へ貼り付けた虹 びゅうと 風

水無月の声 – チダタカシ

地底湖を回遊する 僕らは魚のように目を閉じることなど 知らないまま一日中群青色の 夢を見ていた大きな手で地上へと むりやり放り出され密度の濃い風に 鱗を剥がれた

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