淡雪 — 大石まどか

夢の名残りか 淡雪が
そっとふたりの 肩に舞う
つらい別れが 来るのなら
逢わなきゃよかった あの夜に
この手のばせば 溶けてゆく
おんなは果敢(はか)ない… 春の淡雪(ゆき)

濡れたこの頬 指先で
拭うあなたは もういない
肌を重ねた 倖せも
明日からなるのね 想い出に
積もる間もなく 消えてゆく
おんなは切ない… 春の淡雪(ゆき)

帰るあなたの その背中
追ってゆけない 縋(すが)れない
今度この世に 生まれたら
一生添いたい 暮らしたい
涙ひとひら 風に散る
おんなは悲哀(かな)しい 春の淡雪(ゆき)