北のこぼれ灯 — みさとゆきみ

つめたい筈の 粉雪が
あなたといれば 花になる
北の町 港町 夢のこぼれ灯を
拾いあつめて 肩寄せて
幸福しみじみ 噛みしめる

孤独の寒さ さびしさは
人恋うことで 消えるのね
遅すぎた 春だけど 船の汽笛にも
涙ぐみたい 満潮の
おんなのよろこび 抱きしめる

運河を巡る この水も
流れていつか 海に出る
雪が舞う 石だたみ 影を重ね合い
渡る桟橋 紅いろの
ふたりの明日が 待っている