地平線 — さだまさし

ひとしずくの雨が いつか海になる
そんな風に愛を育ててゆけ
地平線から朝日が昇るように
君は しあわせになれ

言葉少なに 君は大切な恋を語る
君のその唇は つつましく紅に染まる
どこか眩しそうに まばたいた黒い瞳は
不安と喜びと とまどいの重なり合う色
君に贈るのは 君の中の勇気
いいかい答は いつも心の中にある

はばたく鳥が蒼空に消えてゆく
そんな風に君は旅立ってゆく
季節の花が静かに薫るように
君は大人になる

君はいくつかの傷を隠して強く笑う
後れ毛は風に揺れてそっと痛みをかばう
どこか遠くへと耳を澄ます君に聴こえる
過去と未来とがきしむ刹那の現在そのもの
君に贈るのは 君の中の勇気
いいかい答は いつも心の中にある

山で生まれた霧がほら雲になる
悲しみもいつの日か雲になる
吹き抜ける風が季節を運ぶように
君は笑顔になれ
ひとしずくの雨が いつか海になる
そんな風に愛を育ててゆけ
地平線から朝日が昇るように
君は しあわせになれ